東京都現代美術館(MOT)のキセイノセイキ展とリニューアル改修工事
東京都現代美術館(MOT)は、長い改修工事を終え再オープンしています。
キセイノセイキは漢字に直すと、規制の世紀
東京都現代美術館(MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO、MOT)にて、キセイノセイキ展をみた。
漢字に直すと、「規制の世紀」だ。
キセイノセイキ展示情報
https://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot-annual-2016/
東京都現代美術館は、現在大規模な改修中で閉館となっている。改修前の最後の展示がキセイノセイキだ。
このブログでは、基本的には実際に体験してみてもらうことを主体しているので、記事の執筆が間に合わず、展示終わりや展示終了後担った場合はお蔵入りすることが多いのだけど、今回は所感なども絡めて公開します。
東京都現代美術館には、このブログでも取り上げているとおり、何度も足を運んでいます。
展示の入り口を入ると…
女子高生の制服を着た女の子がスミノフアイスというアルコール飲料を飲んでる大きな写真が目に飛び込んでくる。
齋藤はぢめ《CLEAR》という作品だ。
実際のところ、法律で飲酒が問題ない20歳以上か、その女の子はどうなのか関係ない。年齢の判断が見た目でできない若い女性が女子高生の制服を着ているのが表現的に規制の対象になるのだ。
明らかに年齢が20歳以上に見える人たちが女子高生の制服を着ていてもたぶん、ネタにはなるけど規制対象にはならない。
ちょうどアフターヌーンに連載されている漫画「げんしけん二代目」でも、アニメ化するときは未成年の飲酒に見えるのは問題だよなってあえて批判するような表現を見たばかりだけど、一般的に大きく人の目に触れるオープンなメディアほど規制が激しい。
たった一枚の写真でいろいろ問題を投げかけれるっていうのは、芸術とその作家の力だと思う。
政治問題や世の中の風刺に時にはストレートに時にはアイロニカルに切り込めるのも芸術ならではと思う。
キャプションが想像を掻き立てる白い空間
白い空間にキャプションが並んでいて、展示物本体らしきモノが見当たらない。藤井光《爆撃の記録》という作品。
戦争時の爆撃の記録物を説明したキャプションだけが並んでいる。もちろん、プロジェクションマッピングで後から作品を流し込むのではない。
見えないんだけど、キャプションを眺めているとそこにものがあるように感じる言葉と空間の力が発揮された不思議な展示物でした。
キセキノセイキ展の展示物たち
よじ登って向こう側に行ってはいけないフェンスや、橋本聡の作品群、天井から釣り下がった手錠、本来はクリアケースにいれないけど展示の安全上いれなければならなくなった包丁など、展示するのにも葛藤があるような展示が多かった。
全体的に、少しクローズドな空間で多彩な表現が許される美術館でも、少人数で承諾書核ぐらいじゃないと、安全性など考えるとこれぐらいの制限はいるんだなぁっていうのが残念かつ考えされられました。写真を下部のギャラリーに掲載しますので、それからなにか感じ取っていただければ嬉しいです。
関連記事
東京都現代美術館(MOT)のキセイノセイキ展とリニューアル改修工事
「ミッション[宇宙×芸術]-コスモロジーを超えて」を体験してきました。
adsense
関連記事
-
-
魚見塚展望台・誓いの丘・女神像
千葉県の鴨川市にある魚見塚展望台 以前、友人たちと流星群を見たり、鴨川シーワールドに行
-
-
リニューアル後の森美術館にて「シンプルなかたち展」を体験してきました。
リニューアルした森美術館の第一弾の展示「シンプルなかたち展」を見てきました。 そろそろ
-
-
砂のお城を本気の大人が作ってみる
子供だましじゃない本当にお城っぽい 数年前の夏に砂のお城をつくる会の方と一緒に砂のお城
-
-
起業ブレスト会Panpxに参加してみる。
起業ブレスト会Panpx(パンピクス)に参加しました。 起業家であり、世界各国の写真を
-
-
たまには別の道を通ってみる
最寄り駅まで回り道してみる いつもより15分早く家を出て、少し遠回りになっても他の道を
-
-
ARABAKI ROCK FEST.14.
久々の音楽フェス、そして初めての野外フェス 宮城県のエコキャンプみちのくで行われたアラ
-
-
ガスの科学館 がすてなーに
ガスの科学館「がすてなーに」に行ってきた この前、都内の科学館のことを調べていたときに
-
-
参加型アート展覧会「リー・ミンウェイとその関係展」を体験してきました。
参加するアートの展覧会「リー・ミンウェイとその関係展」 読者の体験をうながすことを目的
-
-
書籍が一堂に集まる国立国会図書館
子供のころ父親に教えてもらった国会図書館 中学生から高校生のころ、に父親から日本で発行
-
-
東京都現代美術館COLLECTION ONGOING(休館前の最後の常設展)
2017年現在大規模リニューアル工事中の東京都現代美術館 2017年現在、2018年度